②急性心筋梗塞

急性心筋梗塞とは

心臓の周りを走る冠動脈が完全に詰まり、血流が途絶えてしまう病気です。その結果、つまった先の血管に養われていた心臓の筋肉が死んでしまいます。

急性心筋梗塞の症状
狭心症より強い症状が特徴です。胸痛、胸の圧迫感があり、冷や汗、吐き気などを伴うことがあります。30分以上で、数時間続くこともあります。また、ニトログリセリンは効きません。

急性心筋梗塞の検査、治療

一分でも早く救急車を呼んで、専門医療機関を受診してください。すぐに、血液検査、胸部レントゲン検査、心電図、心臓超音波検査などを行います。その結果、急性心筋梗塞が疑われる場合には、緊急で心臓カテーテル検査を行い、狭い部分を広げる治療(経皮的冠動脈形成術)を行います。
治療としては、つまっている部分に細い針金を通し、風船で狭い部分を広げます。さらに、それで不十分な場合には、ステントという金網を用いる治療法を追加することがあります。

急性心筋梗塞の治療上の注意

ステント治療により、病気が完全に治るわけではありません。アスピリン、パナルジンといった、血液が固まるのを防ぐ効果がある薬を治療直後から長期間服用する必要があります。
抜歯、他の科での手術などで薬の中止・休止が必要な場合には主治医に御相談ください。 また再発予防のために、糖尿病、高脂血症、高血圧、喫煙などの危険因子の管理・治療はきわめて重要です。
再発予防のために 、アスピリン、 スタチン、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)/アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、β遮断薬などの薬物療法の継続も忘れてはなりません。